少しだけ、断る練習|「断れない自分」にいちばん疲れていた話

少しだけ、断る練習 人間関係

昔から、断るのが苦手だった。

頼まれると考える前に「はい」と言ってしまうし、少し無理をすればできる気がしてその場の空気を優先してしまう。
断ったら嫌われるかもしれない。
面倒な人だと思われるかもしれない。
そう思うと怖かった。

でも気づけば——「断れない自分」に、いちばん疲れていた。

断れない、引き受けすぎる、職場の人間関係で消耗している。
そんな状態がずっと続いている人に、この記事が届けばいいと思って書いている。

小さく断るところから始めた

いきなり大きなことは断れない。
だから本当に小さなところから始めた。

今日中じゃなくてもいい仕事を「明日でも大丈夫ですか?」と聞いてみる。
自分の担当ではないことを「確認してからお返事します」といったん持ち帰る。
完全な拒否ではなく、ただその場で全部引き受けない。

それだけでも胸の奥のつっかえ感が和らいだ気がしたし、「はい」と言い続けていたころと内側の重さが明らかに違った。

全部説明しなくていいと知った

前は断るときに必要以上に言葉を重ねていた。
本当は余裕がないだけなのに、きちんとした理由がないといけない気がしていたし、相手に納得してもらわなければいけない気がしていた。

でも最近は短くていいと思うようになった。
「今回は難しいです」——それだけで終わらせる。
納得してもらおうとしなくていいし、完璧に理解されなくてもいい。

自分の事情は自分がわかっていれば十分だ。

説明を重ねるほどかえって相手に交渉の余地を与えてしまうこともある。
短く静かに。
それだけのほうがずっと楽だった。

断っても、世界は終わらなかった

実際に断ってみると、拍子抜けするくらい何も起きないこともあった。
相手はあっさり「わかりました」と言う。
心の中で大騒ぎしていたのは自分だけだったのかもしれない。

もちろん少し気まずい瞬間もある。
それでもそれは”壊れる”ほどのものではなかった。
断ることは相手を否定することではなく、抱えすぎないようにする——ただそれだけのことだった。

少しずつでいい

今でも全部うまく断れるわけではないし、流れで引き受けてしまう日もある。
あとから少し後悔する日もある。

それでも前より、自分の気持ちを置き去りにしなくなった。
少しだけ断る。
ほんの少しの線を引く。

強くならなくていい。
ただ少しずつ自分を守る練習をしていく。

それを静かに続けている。

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